アルミ板の裏側を使う

リトグラフのアルミ板は中々お高い。しかも一度使ったら、版面は以外に深く油分やゴムの反応が染み付いていてなかなか取れない。

しかし、裏面のツルツルしている方はまださほど汚れてはいない......

ではここを自分で研磨してザラザラにしたら使えるのではないか?なんたってアルミホイルでさえr使えるのだから、同じアルミなのだから出来ない筈はない。
表面に付着した油や汚れを取り除き、水分が弾かれないようなマットな面を作り、油酸化、ゴム酸化以前の状態に初期化すればいいのだ。


そこで、まず用意したのが食器洗い用のスポンジ。それも鍋の焦げ付きなんかを落とせる硬い繊維が付いてるやつ。

そして、製面液を水で半分に割ったもの。

スポンジにハーフ製面液を付けて縦横斜めと米印的に縦横無断に力を込めて細かな傷を付けて行く。すると次第に表面に黒ずんだ液が滲んでくる。削れたアルミの粉だ。

あらかた表面を研磨したら、水道で表面を洗い流し、水切りを行なう。


これで完成。

この裏版を用いて制作したのがこれ。

思いのほか綺麗に出来たと思える。

ただ難点は

表面のキメの溝が浅く、蒸散が速い事。常に水切れに注意を払う必要がある事と。

表面よりも、版が壊れ易いように思える。特に油分との境界線が油が滲んで来て浸食される。

対応としては、薄めたSK液を水を用いて浸食に対抗する事だろう。

などかな。

まだ、やり始めたばかりなので、なんとも言えないが、これはキャンパスを用いた絵でいう、下地作りに相当する作業であると思われ、熟達すれば、絵の計画に則した版面の制作を最初から行なう事が出来る筈である。製面液の濃度、研磨方法などを色々と研究の余地がありそうだ。


後注意点は、喚起を行なう事。アルミを製面液で溶かしている時はおそらくあまり良くないガスが出ている筈であるので、脳や内蔵を痛めないように注意すべし!!!!



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